2014年8月28日木曜日

仙界のペンション 「野ばら」へ

さて、青森県にはわんこ連れで泊まれる宿が少なくて、本日のお宿は、マグロの大間から3時間ほど南下して、新郷村(初めて聞く地名でした。)まで行かなくてはなりません。

でもその前に、ずっと昔から気になっていた、「寒立馬」に会いに尻屋崎へ。


岬全体が放牧場です。


みなさんも、一度は写真で見たことがあるのではないでしょうか?吹雪の中、体からつららを下げて立ち尽くす馬の姿を。それがこの本州最北の地で、通年放牧されている、寒立馬です。

 
広い岬のどこにいるかはまったく分かりません。ゲートから灯台まで一周しても、どこにも馬の姿は見えず、あきらめかけたころに。
 
ああ、いましたね!
 

もくもくと草を食べながら移動していく寒立馬の群れです。
真夏の寒立馬。


仔馬もいますね。
やっぱりドサンコに似て、胴長短足のがっちりした体形です。
会えて良かったなあ。

 
ドサンコや寒立馬のような農用馬は、トラクターの普及とともにほとんど姿を消してしまいました。
寒立馬は天然記念物として保護され、頭数もだいぶ増えたようです。
 
 
玄ちゃんも、ゲート近くの柵のある場所でじーっと観察。
「東雲に 勇みいななく 寒立馬  筑紫が原の 嵐ものかは」(岩佐勉氏)
下北半島の風景にしっくりと馴染んだ寒立馬、次世代まで守り伝えたい貴重な財産ですね。
 
 
本当は恐山にも寄りたかったのですが、残念ながら時間に余裕が無くなり、本州ならではの狭い道、なぜかやたらと多い踏切、遅い車(!)、暗くなってからは曲がりくねった農道にも苦労(恐怖)しながらナビを頼りに一路、新郷村を目指します。
 

 
で、ここ。本日のお宿は郷土料理鶏汁研究会!
 
翌朝撮影しています。
 
ではなくて。ここは仙界のペンション(と、自称されております。)「野ばら」
実に山中の一軒家です。
 
翌朝撮影しています。
 
到着したのが夜8時近くで、仙界というか、街灯も無いような真っ暗な夜道は、散歩をするのも懐中電灯だより、コワイような静けさでしたが。

お料理は美味しかったなあ。
晩ごはんの豚肉、ニジマス、手づくり豆腐。豚肉のつけあわせ野菜?野草?は、ツルムラサキというものだそうです。初めて食べましたが、独特の青くささとぬめりがありました。
 



 
なにより、ワンコがどこでも出入りOK(お風呂も脱衣場での待機OKでした。)なのが嬉しい。
玄ちゃんも豚肉をちょっともらって・・・すぐに行き倒れておりました。
 

 
ビールも飲んでお腹いっぱ~いですが、ここは鶏汁研究会だけに、晩ごはんの〆は鶏汁です。
 
 
この地方の郷土料理だそうですよ。お餅を入れたりお蕎麦を入れたりもするそうです。美味しかった!しかし満腹すぎて。できればこれだけで、お昼ごはんとかいただきたかったなと。
 
さらにデザートのスイカもありましたが、さすがにもう何も食べられない状態なので、部屋に持ち帰りました。
 
翌日は残念ながら、朝からどしゃ降りです。
こんな。
 
 
 
こんな。
 
 
こーんな山村ですから。
別に留寿都と変わらないのでは?と言われちゃいそうですが、木や草の種類はやっぱりぜんぜん違って。杉の木の林だと思うのだけれど、天気が良ければ林の中も歩いてみたかった。密猟が横行しているようなので?いろいろな動物にも出会いたかったですね。
 
 
朝ごはんでは、こだわりの卵が登場します。あすなろ卵。
烏骨鶏の血が入っているのかとも考えますが、どうしてかきれいな緑色で。
 

 
 
ワンコOKというだけで決めた宿でしたが、鶏汁にあすなろ卵。鶏大好きのKJにとっては想定外のラッキーでしたね。

 

新郷村にも、キリストの墓などのみどころもあるようです(ゴルゴダの丘で磔にされたキリストが新郷村で106歳の天寿を全うしたとの伝説が残る、そうです。)が、雨だし、今日も予定が盛りだくさんなので、宿のワンコたちに別れを告げて、出発します。

玄が通るたびに激しく吠えていた犬A氏

同じく犬B氏
 
新郷村は特別有名な観光地ではありませんし、ペンションの周囲は本当に何にもない山の中なのですが、この日の「野ばら」は満室(3部屋)でした。
 
オーナー夫妻とも忙しそうで、鶏汁研究会やあすなろ卵のこともあまり詳しく聞けなかったのが残念ですが、震災のときのご苦労などを少し聞かせていただきました。
 
たぶん、何もないことにホッとする旅もあるんだなあ、と感じた時間・空間でした。

新青森の駅で買って帰った「恐山ビール」
お寺でつくっているそうなんですよ。
 
(つづく)
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 
 
 

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