2015年8月30日日曜日

知床五湖

 
船内では、冬の知床の写真やクマの写真、羅臼側のクジラウオッチングクルーズの写真も紹介されました。
 
 
距離2m。
ガードレールに両手をついて、こちらを見ているクマ。すごい!
 
 
景色や動物だけでなく、知床の産業や歴史などの解説も、とても楽しくて、3時間があっという間でしたね。後半、海の上は雨が降り出して寒いぐらいの気温でしたが、名残惜しかった、カムイワッカ号とのお別れ。
 
 
・・・いや、正直、海とは一刻も早くお別れしたい・・・ by 玄ちゃん(笑)
 
 
背後の岩が、ゴジラ岩。
知床のクルーズ、海の得意なワンコにはオススメです。
 
 
お昼は、漁協婦人部の食堂で食べたかったのですが、さすがの最安店、長蛇の列であきらめ、船で紹介があった、羅臼のホッケが食べられるという店へ。
 
羅臼のホッケは根ボッケと言って、
身質、脂乗りともに道内では最高級だとされています。 

ウニ丼
 
職業柄? シカの角博物館なる店も探索しました。
 
 
枝分かれが後ろを向いていたり、5段もある角は確かに珍しい。
これも、シカがたくさんいる知床ならではのものなのでしょう。

 
さて、次の目的地は知床五湖でした。知床八景の一つです。
五湖は現在、植生保護期ということで、事前にフィールドハウスで、クマの生態や万が一遭遇した場合の対処方法などのレクチャーを受けた後、ガイド無しでも個人で散策することができます。
 
※ 五湖にはワンコは入れません。車でお留守番してもらいましょう。保冷剤や扇風機を準備しましたが、この日の知床は、日中でも20度を下回る涼しさだったので安心でした。
 
 
二湖、一湖だけをめぐる小ループコース(40分)と、五湖から四、三、二、一湖と全てをめぐる大ループコース(1時間半)とがありますが、せっかく来たのだからということで、大ループコースを選びます。
 
考えてみたら、前日の夜10:30に起きて留寿都を出発してから起きっぱなしですが・・・元気です。
 
 
五湖から四、三、二、一湖と、数字的には逆回り。
 

 
 
それぞれ、とてもきれいでしたよ。きれいでしたが、湖の写真は、後から見ると、どれがどれだかさっぱり見分けがつかないというね(トホホ)
 
最終的に、撮影時間で判断しておりますが、間違っていたらゴメンナサイ。
 
 
 
洞爺湖でもおなじみのカルガモさんがいたり。
 
 
四湖と三湖の間にあった、ヒグマの痕跡です。
 
 
この日のヒグマ目撃情報。五湖のHPで配信されています。
 
知床五湖はヒグマの生息地であり、高架木道と現在の散策ルールができるまで、遊歩道が使えない状態が長く続いていました。現在の方法は、地元のみなさんと観光業界、行政がいっしょに考えて結論を出した、利用調整地区制度、というものだそうです。
 
 
三湖、二湖、一湖には、知床連山の姿が見事に映し出されていました。
 
 

 
ですがこの知床連山のスケールを、一枚の写真に収めることはとてもできなくて。パノラマのレンズが欲しくなりますね。
 
 

 
ようやく一湖に到着です。
 
 
 
この一湖では、高架木道が素晴らしかった。

 
ヒグマの出没に影響されずに、五湖の魅力を気軽に体験してほしいということで、一湖からフィールドハウスまで設置された木道は、全長800mの長大なもの。
 
 
 
木道横には、ヒグマへの備えとして電気柵が張り巡らされ、また、十分に幅広で平らな作りであるため、車椅子でも通行可能なバリアフリーとなっています。
 
 
スゴイものを作りましたね。これがものすごい人工物で異物なわけですが、意外と、知床の自然景観の中に置いて見ても、受け入れ可能なものでした。
 
 
 

船上からのクマ観察も、高架木道も、自然をただ手つかずでとっておくだけではなく、どのようにすれば自然を損ねることなく、ギリギリまで近づいて、観光資源にできるか。

世界遺産になった知床では、たぶんそこに最大限の工夫がこらされているのだということが、強く実感できた旅になりました。

 
つづく・・・
 











 
 
 
 
 
 
 
 

2015年8月28日金曜日

地の涯に生きるもの

 
今回の旅のメイン・イベントは、ゴジラ岩観光、カムイワッカクルーズの知床岬コースです。
 
 
 
玄は水嫌い、海大嫌いですが、洞爺湖のチップ釣りでは船に乗っていたり、去年の青森旅行でもフェリーに乗って平気だったので、たぶん大丈夫だろうと思ったのですが。
 
 
とんだ誤算で、あっという間にダウンでした。
船に酔うというよりも、とにかく海に囲まれていることがコワイらしく、うずくまって震えています。
 
 
可愛い黒柴女子も乗っていたのですが、気にする余裕は無し。

 
ギュッと目を閉じて海が見えないようにして、往復3時間の船旅を耐えた玄ちゃん。可愛そう・・・でも、ご心配なく。港にもどって船から下りた瞬間に、いつもの元気な玄ちゃんでした。

 
海から見る知床半島は、断崖絶壁と滝と岩。
港を出て、最初に見えてくるのがプユニ岬。知床八景の一つで夕日の名所だそうですよ。
 
 
・・・と、ここで、早々と玄がダウンしてしまったので、ワタクシは撮影終了です。
以下はKJが撮影した写真集です。
 
フレペの滝(乙女の涙) 知床八景の一つです

象岩

羅臼岳 知床連山

コケシ岩

コケシの足の部分

知床5湖からの伏流水
 
オジロワシ 知床には20羽近くが定住しているそう


カムイワッカの湯の滝 これも知床八景
 
硫黄滝
 
そして、ヒグマ出没ポイントと言われるルシャ湾にさしかかると・・・
 
ヒグマとの共存で有名なルシャの19号番屋
 
ああ、いましたね。いてくれました!ヒグマの親子です。
 
 
続いて、この写真では、親子が2組いるのが分かるでしょうか?

 
向かって右側の3頭。

 
左側の3頭です。

 
さらに、オスなのでしょうか、単独の大きな個体が1頭。

 
この日、見ることができたクマたちは延べ12頭にのぼりました。
アップにしてみると。
 
 
海岸で、流れ着いた魚などでしょうか?エサを食べている様子の親子と、川が海に出る河口近くで魚を待つ?大きな単独個体であることが分かります。
 
 
まるでテレビで観るようですね。知床ではこうして人もクマも同じ空間の中で当たり前に暮らしているんだなあ。この瞬間、クマと私たちの間にも、柵ひとつ無いのですから。
じわじわと感動・・・

 
船はさらに進んで。
 
タコ岩

カシユニの滝

観音岩

知床半島には、サケ定置網漁のための番屋がいくつもあります。
こうした人工物と見比べると、知床の自然の大きさが際立って見えますね。同時に人間の小ささが。

 
ほんの狭い海岸に、すさまじいような切り立った崖の下にへばりついて建つ番屋。
 
 
中には、既に放棄された番屋もあるようですが。
 
 
新しく建てられた番屋もあり、世界遺産に登録されてからは、周囲の自然と調和した色にするよう求められるそうです。


これだけの圧倒的な自然の中では、人とクマとは五分と五分。お互い、必要以上に求めない、争わない、その感覚が、何だか分かるような気がしました。ずっと変わらないでいてほしい、知床です。

なぜか番屋に魅了されて写真を撮りまくっていたKJ
 
そして・・・ついに到着しました知床岬。
高さ100mを超える断崖絶壁がつづいた後に現れる知床岬の先端は、意外にも低く平坦で、緑も優しいやわらかそうな草原に見えました。
 
 
♪ しれ~とこ~のみ~さ~きに~ ♪
 
 
つづく・・・