2017年2月23日木曜日

シカ猟も終盤


北海道では、エゾシカの猟期は3月末までですが、3月になると農作業が始まることや、シカがすっかり痩せてしまうことから、留寿都チームは基本的に、2月いっぱいでシカ猟を止めます。

 
というわけで、今季のシカ猟も終わり間近。
 
 
今季を振り返ると、例年の道東の猟場より、近く道央の猟場に行くことが多かったので、日帰り出猟が増え、いきおい玄の出猟機会も多かったです。

 
シカ道を走り、向こう斜面の青木を見やり、沢をのぞいてシカを探す姿は堂に入って、自信たっぷり、すっかり貫録がついたなあと思います。

 
 
 
嗅覚への悪影響が心配された逆くしゃみも、幸いトキメとの交配以降すっかりおさまり、撃たれたシカに向かって一直線に走って、無駄な動きというものがありません。半矢や遠くで倒れた獲物の見極め、捜索に、実に重宝しています。
 
 
解体中につまみ食い(笑)をしたり、ひとしきりシカをかじった後には喜びのダンスを舞う様子は、若い頃と変わりません。(なぜか肉より脂を好んで食べるようになりましたが・・・)
 
 
 
 
ですが最近、まだ解体中なのになんだか居眠りしているようだったり、背中を向けてたそがれていたり、フラッといなくなったと思ったら離れたところで雪の上にうずくまっていたりと、飽きっぽくなったのか疲れやすくなったのか、年をとったなあと感じさせられることも少なくありません。
 
 
 

もっとも猟期も終盤になると、人間だって連戦の疲れがたまり、この時期、山では週を追う毎に雪が深くなることもあって、クタクタ。大猟の日には捕獲したシカの運搬にもフラフラです。
 
 
先日は、一日の猟を終えて宿に着くなり、また翌朝も、机の上にのぼっては立ったまま眠り?、また、つっぷして眠っていた玄ちゃん。こんなことは今まで無かったのに、何が言いたかったんだろう・・・


 
二日目は車から降ろさなくても文句を言わなくなったり、留寿都に帰ると三日間はほぼ眠ってばかりいたり、年齢もあって、この小さな体にシカ猟は負担が大きいのだと思います。
 
 
それでも、山でシカを探す、気合の入った真剣な表情、そして笑顔を見ていると、できるだけいっしょに連れて行ってあげたいし、いつまでもいっしょに歩いて欲しいと思うのです。
 
 
その姿を見ていると、玄のように働く犬にとっては、飼い主とともに苦労をして目的を達することが、たとえ体はつらくても、深い喜び、強い満足感につながっていると実感できるからです。
 
 
来季はその充実を米(ヨネ)に教える任務もあるのだから、サプリメント含め日常の健康管理をしっかりやって、まだまだ頑張ってもらわないといけませんからね、玄村長!

合点承知の笑顔です。
 
 

 




 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

2017年2月13日月曜日

雪中運動会


サンファームは、畑の面積も広大ですが、事務所や選果場などの施設群がある周囲の敷地も1.5ヘクタールととても広いです。(東京ドームのグラウンド部分よりも広いんです。)

 
どっしりと雪が積もった冬場は、そんな敷地全体が運動場になるので、犬たちは大喜び。

 
KJの仕事に余裕がある日は、明るいうちから大運動会です。

 
米(ヨネ)が追いかけたり、玄が追いかけたり。


 
ヨネが狙ったり、玄が誘ったり。



いつまでも飽きることなく、本当に楽しそう。
周囲に柵があるわけでもありませんが、感心なことに、KJが見ている限り、どこか遠くに逃げて行ってしまうということもありません。
 
 
本当に恵まれた環境。
そして、やっぱり犬は犬どうしだなあ、玄にも相棒ができて良かったなあと感じる光景です。
 


シニアになってからの子犬の相手は大変だろうけれど、1匹だけだったら、こんなに激しく遊ぶことも、長時間遊ぶことも無かったから。

 
たぶん、気持ちもずいぶん若返ったのではないでしょうか。

 
ヨネがシカの角で遊ぶ様子を見て、もう長いこと見向きもしなかったシカの角を、再びかじり出した玄ちゃんです。
 
 
この調子でどんどん若返ってうんと長生きしてほしいな!

 
 




2017年2月9日木曜日

春のきざし?


玄からの報告によると、なんと5か月齢の米(ヨネ)ちゃんに、早くも発情が来たそうです!

 
ヨネは将来、繁殖にも挑戦する予定ですので、きちんと発情が来たことは喜ぶべきなのですが、それにしても、まさかまだ全然子犬の5か月齢で来るとは想定外でした。シカ肉が成長を速めているのか、最近の犬は人間同様早熟になっているんですかね・・・
 
 
そのようなわけで、玄との誤交配があっては大変ですので、ヨネはパンツをはいて、ほとんどの時間をケージの中で過ごしています。

 
しばらくは外で自由に遊ぶこともできず、両犬ともストレスがたまりますが、季節は冬なのに、ヨネにはいち早く春が訪れた形です。
 
 
そんな中、どうせ2匹いっしょには遊べないので、ということで、何か月ぶりかの玄の美容室ついでに、玄単独で、洞爺湖温泉、伊達市を歩いて来ました。天気が良く暖かな日で、羊蹄山もくっきり。
 
 
南国の(笑)とうや、伊達。この冬はいつもより雪が多いように感じましたが、それでも留寿都に比べれば無いに等しくて、玄は久しぶりのサラダバー(ササの葉)を堪能していました。(けど、夜に吐きました(汗))

 
体が雪に埋まることもないし、足元がぬかることもないし、村と違って知らない犬のニオイがたくさんするから、とうやや伊達の散歩は楽しいよね。
 
 
花の季節はまだ先だけど、ちょっとだけ春を先取りした気分になりました。
 
 
一方、春まだ遠い留寿都では、村内で越冬している可能性があるシカの一斉駆除に向けて、駆除ポイントの偵察が行われました。
 
 
指示を待つ玄ちゃん。
 
 
しかし、伊達やとうやとは違って、お腹がつかえる深さの新雪ですから、ラッセルも容易ではありません。
 

ラッセルするよりも、跳びはねるほうが楽なのか、尻尾でバランスをとりながらピョンピョンとウサギのように進んで行きましたが。
 
 
玄も、もう若くはありません。雪の行軍に疲れて、あるいは飽きて?座り込んでしまう場面も見受けられました。
 
 
それでもこれまでに経験を積んだことを活かして、木立の中、川っぷち、雪っぴの下と、シカがひそんでいそうな場所を熱心に見て回ります。
 
 
ですが非常に残念ながら、今回の偵察では、村内にシカがいる痕跡はまったく見つけられませんでした。もちろん、農業被害の防止のためには歓迎するべきことですが、これまでの駆除の成果もあってか、足跡、食い跡、皆無です・・・。

 
ヨネのシカ猟デビューはこの越冬ジカ一斉駆除を予定していましたが、どうやらそれは、春になって南から川づたいに北上してくるシカたちの駆除までお預けになりそうです。

 
帰りは玄も、先頭を行く元気が無くなるので、人間がスノーシューで踏んでつけた、ケモノミチならぬヒトミチの後ろをついて歩きます。ウサギ跳びで腰を痛めたか、なんか、ガニマタですね。
 
 
まだあきらめ切れずに、高鼻を使ってシカのニオイを探しています。何も見つけられずに帰る道のりはホント、体も重くてしんどいですが、春にまた、訪れたいと思います。
 
 
きっと村内への上陸を阻止するぞ!と誓うK&Gでした。
 
道路にたっぷりと撒かれた融雪剤が危険なため、
(不本意ながら(笑))抱っこで移動中の玄ちゃん